過ぎ過ぎたモノの破壊力

 昨日、一月四日が私の会社の仕事始めでした。
 で、必ずある恒例の年始式。
 会長、社長、常務、そして所長。
 四人の退屈な話を聞くために、所員は全員会議室に集められます。
 中でも一番退屈なのが所長の話し。
 言ってることが曖昧すぎて、伝わってくるモノがありません。他の人は色々と具体策や他社商品を述べて比較的分かり易く言ってくれるのに。
 しかし、今年は違いました。


「皆さん、今年は素晴らしい一年にしなければなりません。そのためにも所員が一丸となって、新商品の開発に取り組まなければならない。どこよりも早く、どこよりも良い商品を生み出して行かなければなりません。そのためには常に人と違うことを考え、人より一歩も二歩も先を歩くつもりでいなければなりません」


 ここまではいつも通りの退屈なお話。
 どこかで聞いたことのあるような、中身のないお話を得意げにしてくれました。自然と瞼が重くなってきます。

「そのためにはどうすればいいか」

 そして視界が狭まり……









「『想い』です」

 (゚Д゚)!?












 大・覚・醒











「何かに一生懸命取り組む『想い』。この『想い』という言葉を、私の今年一年の言葉にしたいと思います」

 なに? なになになに? 今、なんつった?

「そして『想い』を膨らますにはどうすればいいか」

 今なんかマンガみたいなセリフが……










「『夢』です」


 !?((゚Д゚))!?















 超・新・星
 (*恒星がその一生を終えるときに引き起こす大規模な爆発現象)














「皆さん、『夢』を持ってください。それも一つや二つではありません。五個でも六個でも、多ければ多いほどいいです」

 つーか、お前は夢見すぎだろ。

「この『夢』。『夢』を実現させるには、それ単体ではダメなんです。他に何が必要か」

 布団と枕だろ。













「『希望』です」


 (゚Д゚;≡゚Д゚;) !!??

















 中・国・製
 (*すぐ壊れます)














「ならばこの『希望』に付随するモノは何か。ソレは勿論、『勇気』『努力』です」

 ( Д ;) ゚ ゚ !!!!

















 光・合・成
 (*人間には出来ません)
















「えー、今年一年はですね。この三種の神器、『希望』『勇気』『努力』を掲げて是非頑張って欲しい。以上」


 『想い』はどーしたんだよ。








 いやもぅ、あまりにもツッコミどころを連発してくれるんで、完全に目が覚めましたよ。

 所長、私は貴方から大切なことを学ばせて貰いました。









 『中途半端は敵だ!』









 きっとこのことを伝えたかったんですね。

 落ちるなら墜ちるトコまで堕ちよう、と。

 分かりました。しっかり伝わってきましたよ所長!
 貴方は歴代の所長の中でも最高位の伝説を築くでしょう!















 アホ伝説をな。


ホームサイトへの案内状 

 ---------------------------------------
 『三度目の正直』最後まで読んで下さった方! 有り難うございます! 楽しんでいただけたようでよかったです!









FC2Ad